とりす工法
カワセミなどの鳥類営巣支援システム


■はじめに
カワセミ【翡翠・川蝉】は日本全国の平地や山、川や池などの水辺近くに住んでいます。
その美しさから「清流の宝石」とも呼ばれ、大変人気があります。
カワセミは土の露出した垂直な土手や崖に自分で穴を掘り巣作りします。
しかし、全国的に巣作りの出来る場所は大変少なくなり数量も減っています。
そこで、これから新設されるほぼ垂直な「プレキャストコンクリート擁壁」を介して、
カワセミの安全な繁殖場所(営巣)を提供する「とりす(鳥巣)工法」を開発致しました。
是非一度ご検討頂ければ幸いです。
■概 要
とりす工法の主な対象の鳥はカワセミ・ヤマセミです。
カワセミは、ほぼ日本全国に一年を通じて住んでいます。しかし、最近では河川などにおいて、カワセミの営巣場所である垂直に近い、自力で掘ることのできる土の露出した土手や崖がなくなってきています。
そのため、営巣場所が不足し、多くのカワセミの繁殖が困難になっています。
ヤマセミにおいても同様に、全国的にも多くのレッドブックで絶滅危惧U類(絶滅の危険が増大している種)に登録されている鳥類となっています。
これらの背景には、多くのコンクリート擁壁が施工され、土の露出した土手はほとんどなくなっているのも現状です。

本工法は、新設されるプレキャストコンクリート擁壁に直径7cm程度の穴を設け、その背部に営巣することのできる「土柱ブロック」をセットし、繁殖を支援するシステムです。

本工法を用いることにより、コンクリート構造物が環境負荷を与えているという今までのイメージから「少しの工夫と優しい心」で鳥の繁殖場所へと生まれ変わり、「コンクリートから鳥を」を合言葉に環境対策への一助になればと思います。
【土柱ブロックの設置についての参考基準例】
○外敵の侵入を防ぐ目的から、巣穴を設置する高さは地上から1.5m〜2m以上確保するのがよい。
○同様の目的から、巣穴の部分から0.5m〜1.0m以上の垂直な盛土高さを確保するのがよい。
○巣穴を保護する目的から上部には根を深くはる樹木を植えないようにするのがよい。
○巣穴の前3m前後の距離に親鳥の給餌や雛が巣立つときに利用する「とまり木」を設置するのがよい。
○土柱ブロックの設置する個数は擁壁の規模にもよるが、3〜5箇所程度を設置するのがよい。
○地元専門家の方々のアドバイスをもらうこともお勧めします。
■特 徴
  • 新設されるコンクリート擁壁を利用した営巣システムのため、経費がほとんど掛かりません
  • パック化された土柱ブロックを取り付けるだけの簡単施工で、確実な性能が確保されます。
  • 営巣用土柱ブロックを使用することで、煩雑な営巣部分の材料チェックや施工管理が不要です。
  • L型擁壁や逆T型擁壁、ワイドウォール工法、テールアルメなどの補強土工法など、さまざまな擁壁に対応できます。
  • 表面がコンクリートのため、雨水による浸食が少なく、長期間機能が維持できます。
とりす工法研究会は、

    公益財団法人「日本野鳥の会」の法人特別会員となっています。

                     日本野鳥の会 法人特別会員ページ






 


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